子供の心を弱くする勘違い「ストイックな練習」とは

一般的に日本では

｢辛いこともガンガンやる｣

｢つまらない事も黙々とやる｣

｢何事もストイックにやる｣

などを美学とし、習い事に行くと

休み時間などに遊び回る子供や練習中に笑顔でやっているのを見て

｢うちの子は真剣身がない💢｣

なんて認識を持たれる方が少なくありません…

しかし

やらされるツラい練習に耐えるだけの子供に

人生を歩むために必要な心の強さは身に付きません❗

何故なら人は、ツラいだけの環境を強いられ続けると心が疲弊し

『どうすればその環境から逃げられるのか』

という思考を脳が本能的に作り出すからです。

嫌々やらされて、そんな気持ちになった時、皆さんにもありませんでしたか？

つまりツラいだけの練習は結果的に

『怒られないように、どうやって手を抜くか…』

『どんな理由を作れば、この練習をしなくて済むか…』

という思考やテクニックを身に付けさせ、たとえやらされたことで競技に強くなったとしても

その思考パターンが確実に日頃の生活に悪影響を及ぼします

スパルタコーチにシゴかれて、引退後に競技自体が嫌いになる…

そして人生を費やしたアイデンティティーの礎となり得るハズの競技を嫌いになり、

指示されてしか自分を追い込めなかったという経験と、強い劣等感を抱いてしまう…

そんな話はスポーツ界に溢れています⤵️

人生が不幸になる競技への取り組みに何の意味があるのでしょう❓

※以前、スポーツ心理学研究の対象者として参加させて頂いた「ジュニア期アスリートとその指導者との関係」でも、特に5～18歳の時期に競技で全国規模の成績を残した選手で、
指導者との関係が《過小な同一化群》と言われる「実力主義の下、指導者が生徒を管理、統制しながら厳しい練習にも強制的に従わせることで競技力を伸ばす」という関係だった選手は、
後年になって「競技状況への過剰適応（競技以外への適応力の低さ）」「主体性の欠如」「自己信頼感の不足」「自己充足感のなさ」といった諸問題を抱えることが少なくないことが分かっています。

もちろん僕の空手人生も紆余曲折、これまで色々ありました。

現役時代、ある時期は周りの期待やプレッシャーに耐えらなくなり、

自分に自信が持てず、一人になると不安に襲われ何度も嘔吐し

『空手から逃げ出したい』

と思った事さえあます。

当然その時期は成績も落ち、心ない言葉で

｢纐纈は終わった｣

｢慢心して手抜きになったんだ｣

なんて言葉も聞こえてきました。

しかしそれでも

｢本当に頑張ってるのは近くで見てる自分らが１番よく知ってるから！｣

｢纐纈くんが勝つためにやって欲しいことがあれば全力でサポートするから何でも言って！｣

｢纐纈くんなら絶対に大丈夫だよ！｣

そうやって心から信じ僕をサポートし続けてくれる仲間が居たからこそ、逃げ出さずに続けられ、

いつしか｢空手を始めた頃よりも今の方が断然面白いし楽しい♫｣と言えるまでになったんです。

確かに端から見たら僕の練習は

｢ツラいこともガンガンやってる｣

｢つまらない事も黙々とやってる｣

｢何事もストイックにやっている｣

様に見えるかもしれません。

でも実は、ただ空手が面白くて楽しくて強くなるのが好き過ぎるから、もっともっと！ってなってただけ(笑)

だから追い込んでいる時以外は基本的に笑顔なんです😊

僕にとって空手は仕事であり、趣味であり、

最高に楽しい夢中になれる遊びなんです🎵

そして

だからこそ世界大会で連覇を果たすことが出来たんです🏆️✨

「夢中で楽しんでいる人」に

「ツラさに耐えて必死に努力している程度の人」

なんて絶対に敵わない！

今だから言い切れる僕の体験談です。

あなたの子や生徒たちがしているのは、

自ら頑張って追い込んだキツい稽古ですか❓

未だにスポーツ界には、ツラい、キツイ練習を無理にでもやらせれば強い心がつくと思って

何の抵抗もなく子供たちに、それを強いる指導者や親が溢れています。

僕たちは普段の練習をツラいものにするのではなく、

子供がツラくなった時、壁にぶつかった時

子供が自らの力で乗り越えられる様に

どれだけ影からサポートし、勇気づけをしてあげられるか

そこが本当の力の見せ所ではないでしょうか❓

そして壁を自らの力で乗り越えた経験が

競技への自信となり

子供の自信となり

人生において強い心を支える礎となる❗️